コラム「野球のベンチで人生を教わる」
カテゴリー:コラム  2014/10/06

東京弁護士会 55期
弁護士 三枝 恵真

 10歳と5歳の子どもを育てながら、弁護士をしています。

 毎日の生活はお恥ずかしいくらいバタバタしており、朝ご飯は台所で立って食べ、夕方は駅から猛ダッシュで保育園のお迎えをし・・・などというパターンを繰りかえしています。

 

 しかし、育児の中から仕事に大切なことを学ぶことも多いのです。

 仕事を続ける中で思うのは、謙虚でいることと忍耐力の大切さです。扱う仕事は、いわば争い事ばかり。心のバランスを取っておかないと、自分の気持ちもささくれだってしまうことがあります。そんなとき、イヤイヤ期の子どもを相手にすることで培われた忍耐力が役に立ったりします。

 何より、子どもと一緒にいるときの、ホッとする気持ちが明日への活力になります。

 

コラム「野球のベンチで人生を教わる」 今日は、最近教わった大切なことを書いてみたいと思います。

 うちの長男は小学校4年生、地元の野球チームに入っています。必ずしも野球が得意だから始めたのではなく、あまり運動があまり得意でなく、外遊びも好まないので、身体を動かすために始めました。

 少年野球も、春から秋にかけてはさまざまな試合がありますが、運動が得意でない長男は、試合に出場することができず、ベンチで応援することも多くあります。試合の日は、私達家族も応援に出かけます。自分の子どもが出ていない試合でも一生懸命応援しなくてはと思っているのですが、ずっとベンチで座っている子どもを見ると、残念な気持ちになることもありました。

 そんな中、チームの監督がチームメンバーに話した話の中に、「人生で大切なことは野球のベンチで教わる」というくだりがありました。私なりの解釈ですが、レキュラーやスター選手になれるのはごく一部、そのほかの人は人の目をひくような活躍は出来ない。でも、諦めずに練習を続けること、活躍する選手を支えることで人間として成長できるということだと思いました。

 改めて見てみれば、我が子も、最初のうちは試合に出たいと愚痴をこぼしていましたが、今では試合中の応援、バットやボールの片付けを一生懸命やっています。日常生活でもずいぶん我慢強くなりました。我慢すること、人のために働く喜びといった大切なことを自然に学んでいたことに気付きました。今では、毎日素振りの練習をしています。

 私自身も、毎日地道な努力をすることの大切さを教えてもらった気持ちで、仕事で落ち込みそうなときは、思い出しています。

 そして、今週末も、応援を頑張ります!